ロングテールSEO/コンテンツマーケティングを考慮した記事の書き方と作成手順
KNOWLEDGE
2017.03.01 Wed
ロングテールSEOによるサイトへの流入と、ブランディング効果の両面が期待できるマーケティング手法として人気の高いコンテンツマーケティング。
このページでは、コンテンツマーケティングを進めるにあたって必要となる「記事の作成手順」をまとめています。
目次
1:用語解説
┣1−1:ロングテールSEO
┣1-2:コンテンツマーケティング
┣1-3:CMS
2:記事のネタを考える
┣2−1:専門家として一般の方へ提供できるネタは何?
┣2−2:他の人がすでに書いていないかを調べる
┣2−3:他の人が書いていても、もっとよく書けるかも
┣2−4:ストック型のネタにつきたらフロー型のネタを
3:キーワードを考える
┣3−1:この記事を見て欲しい人が調べそうなキーワードは?
┣3−2:そのキーワードで検索すると、どんなページが出てくる?
┣3−3:戦えるキーワードかどうかの見極め
┣3-4:キーワードの決定(1記事=1テーマワード群)
4:記事を書く
┣4−1:大枠の構成を考える
┣4−2:テーマについて網羅性のある構成にする
┣4−3:数字を割り振る
┣4−4:サブタイトルを決める
┣4−5:本文を肉付けする
┣4−6:決定したキーワードが自然に散りばめられているか確認
5:タイトルを考える
┣5−1:決定したキーワードをタイトルに含める
┣5−2:思わず興味を惹かれるタイトルにする
6:体裁を整えて公開
┣6−1:目を休ませる場所を作る
┣6−2:PC/スマホで読みやすさを確認
┣6−3:執筆者以外に確認してもらう
┣6−4:公開
7:注意
┣7−1:パクらない
┣7−2:引用する時は引用タグを使う
┣7−3:リンクを貼る時は普通に貼る
┣7-4:アイデアや作品などを紹介したい時は了承を得る
まとめ
1:用語解説
1−1:ロングテールSEO
「ホテル」「ベビーカー」「おせち」など検索する人が多い反面、競合も多く検索結果の上位表示が難しいキーワードを「ビッグワード」と呼びます。
一方、「博多 ホテル 露天風呂」「日本製 ベビーカー 中古」「おせち 一人用 洋風」など、各カテゴリーの中でもさらにワードを絞り込んだ複合的なキーワードは、検索する人は少ないですが競合も少なく検索結果の上位表示が比較的しやすくなります。
これらのキーワードを「スモールワード」と呼び、このスモールワールドでの上位表示を狙うことを「ロングテールSEO」と呼びます。
詳しくは >> https://gb-jp.com/seo#sec03
1-2:コンテンツマーケティング
ロングテールSEOを狙うためだけに、スモールワールドに最適化したページを量産したとしても、そのページの内容が薄いなどで品質が低ければ、そこから集客につなげることはできません。
(上位表示に成功して流入数は増えたとしても、そこから申込みなどにつながらず、直帰率が高くなる)
そのため、ユーザー(検索している人→潜在的な見込み顧客)が「読んでためになる情報」、理想的には「お金を払ってでも欲しい情報」を提供する必要があります。
このように、ユーザーにとって価値のある情報を専門家の立場から無料で提供することで、中長期的な集客につなげる手法を「コンテンツマーケティング」と言います。
1-3:CMS
Webサイト制作の専門的な知識がない方でも、ブログを更新するような感覚で、Webサイトの更新が手軽にできる「更新ツール」のことです。
このツールを使うことで、コンテンツマーケティングに欠かせない記事ページを、専門的な知識を持たない人でも自由に作成することができます。
ちなみに、グレート・ビーンズでCMSを導入する場合には、オープンソースで開発されたCMSで世界で一番使われているWordpressを利用いたします。
詳しくは >> https://gb-jp.com/wordpress
2:記事のネタを考える
2−1:専門家として一般の方へ提供できるネタは何?
一般の人が知りたそうなことで、ご自身が専門家としての知識を活かして、情報提供できそうな内容はなんでしょうか?
ある医療系情報サイトでは、医療従事者とは全く関係のない一般のライターが根拠の薄い記事や他のサイトの内容を盗用して記事を作成することが行われており、サイトが閉鎖される問題がおきました。
参考:http://www.yomiuri.co.jp/science/goshinjyutsu/20161212-OYT8T50096.html
病気などで悩みを持ったユーザーが正確な情報を知りたいと願って検索した結果に、このような情報が掲載されることは、「ユーザーにとって価値ある情報」とは言えません。
皆さんは、ご自身がビジネスをされている業界の専門家であり、プロフェッショナルであるはずです。
専門家として持っている、一般の人が知り得ない情報や獲得し難い知識などについて、自分の意見を自分の言葉で伝えられるようなネタを考えてみましょう。
2−2:他の人がすでに書いていないかを調べる
提供できそうな価値あるネタを洗い出したら、その内容に関する記事がすでにネット上で書かれていないかどうかを検索してみて下さい。
検索するキーワードを変えながら、すでにネット上にある情報はどんな内容かを把握して下さい。
また、この時にどんなキーワードで検索したかは、後で活用できるので検索したキーワードを記録しておくことをオススメします。
2−3:他の人が書いていても、もっとよく書けるかも
自分が書きたいと思っているネタについて、他に同じような内容が検索できなければ問題ありません。
もし同じネタに関するページが見つかった場合は
・自分の意見と同じか?
→違う場合は、別の見解として記事を書けばOK
・情報が古くないか?
→環境変化により情報が古くてなっているなら、最新の情報を書けばOK
・一般の人にわかりやすいか?
→高度に専門的すぎて一般の人にわかりにくかったり、テキスト情報だけで読みにくいなど、もっとわかりやすくできる余地があればわかりやすい記事を書けばOK。ただしすでに存在する記事の内容の盗用は厳禁。
などを確認してみて下さい。
もし、最新で自分の意見を追加する余地がなく、一般の人にもわかりやすい網羅的な記事がすでに存在しているならば、そのネタはあきらめましょう。
2−4:ストック型のネタにつきたらフロー型のネタを
「知識提供系」のコラムはストック型と呼ばれ、一度書いておけば、その記事のニーズは時間がたっても継続します。
時事ニュースや、旬のトピックに関連する記事はフロー型と呼ばれ、時期によってニーズが高いですが、時間がたつとニーズが少なくなります。
基本的には「ストック型」の記事をたくさん書いておけば、継続的なアクセスの確保につながります。ただし、ストック型記事のネタには限界がある場合が多いため、ネタがつきたら、「フロー型」の記事が書けないかも検討してください。
3:キーワードを考える
3−1:この記事を見て欲しい人が調べそうなキーワードは?
記事のネタができたら、その記事の内容を読みたい人が、どんなキーワードで検索するか、「検索しそうなキーワード」をリストアップして下さい。
この時に、「2−2:他の人がすでに書いていないかを調べる」で自分が実際に調べたキーワードが、そのまま使える場合が多々あります。
3−2:そのキーワードで検索すると、どんなページが出てくる?
リストアップしたキーワードで実際に検索すると、どんなページが表示されるかを調べてみて下さい。同じ内容について書かれた記事がすでに多数表示される場合は、そのキーワードで上位表示させることが難しいかもしれません。
3−3:戦えるキーワードかどうかの見極め
キーワードで検索した時に、そのキーワードで上位表示できるかを見極めるポイントは
- 公的機関のページなど、オフィシャル性の高い記事が上位表示されていない
- 検索したキーワードに対して、マッチする記事(他のページを見なくても、そのページだけ見れば網羅的な情報が取得でき、解決できる)が上位表示されていない
- 内容の濃いクチコミサイトのページ(返信が多数あるなど)が上位表示されていない
などがあります。
上記に適応していれば、このキーワードで上位表示を狙いやすいと言えます。
3-4:キーワードの決定(1記事=1テーマワード群)
「2記事のネタを考える」で考案したネタ(記事)で上位表示を狙うキーワードを決定します。「2−3で戦えると判断されたキーワード」に絞り込んで下さい。
また、1記事で上位表示させるキーワードは複数のワードでも問題ありませんが、記事のテーマにあったキーワード群としてください。
例:
ベビーカーがチャイルドシート兼用できる商品のデメリットに関する記事の場合
OK:
「ベビーカー チャイルドシート デメリット」
「ベビーカー チャイルドシート 兼用 トラブル」
など
NG:
「ベビーカー チャイルドシート 違い」
「ベビーカー チャイルドシート 人気」
など
4:記事を書く
4−1:大枠の構成を考える
ネタとキーワードが決定したら、実際に記事の文章を作成します。
記事を書き始める前に、まずは記事の骨子となる構成を考えると書きやすいです。
例:
◯◯
┣◯◯
┣◯◯
◯◯
この時点では、まだ本文の詳細は書かなくてOKです。
4−2:テーマについて網羅性のある構成にする
インターネットでは検索して表示されたページを行ったり来たりすることが容易に行なえます。
検索したキーワードについて表示されたページに自分の欲しい情報がなければ、すぐに検索結果に戻り、別のページを読み進めると行った経験は、皆さんも日常的に行っているのではないでしょうか?
逆に、検索したキーワードに関して、自分の知りたい情報が十分に記載されていれば、他のページにわざわざ行く必要性は低くなります。
そこで、記事の構成は、決定したキーワードで検索した時に「この記事さえ読めば、他のページを見なくて良い」を目標とした網羅性の高い構成にして下さい。
4−3:数字を割り振る
網羅性を意識して骨子を拡充したら、構成を並び替えたり、グルーピングし直したり、親子関係をつけたりして、最もわかりやすい構成にします。
その際
1:◯◯
1−1:◯◯
1−2:◯◯
2:◯◯
のように、数字を割り振ると、わかりやすいです。
4−4:サブタイトルを決める
数字が割り振られた無いように、魅力的なサブタイトル(文中のタイトル・見出し)をつけてください。
ちなみに、この記事(ロングテールSEO/コンテンツマーケティングへ向けた記事作成の手順)の文章も、構成→数字を割り振る→サブタイトルをつける、の順番で組み立てられています。
例:
2:記事のネタを考える
2−1:専門家として一般の方へ提供できるネタは何?
2−2:他の人がすでに書いていないかを調べる
3:キーワードを考える
3−1:この記事を見て欲しい人が調べそうなキーワードは?
4−5:本文を肉付けする
サブタイトルがつけられたら、本文を書き進めます。
この時点で、各章(セクション)にどんな内容を書きたいかは、かなり明確になっているはずなので、本文も書きやすいと思います。
4−6:決定したキーワードが自然に散りばめられているか確認
できあがった文章を読み直し、最初に定めた「検索キーワード」がサブタイトルや文章中に自然な文章として散りばめられているかを確認して下さい。
不自然に頻出する場合や、逆にキーワードがほとんど含まれていない場合は、書き直し(リライト)してください。
5:タイトルを考える
5−1:決定したキーワードをタイトルに含める
完成した記事のタイトルを考えます。
タイトルには必ず、「3-4:キーワードの決定」で決めた、上位表示を狙う主要なキーワードを含めて下さい。
例:
キーワード
「ベビーカー チャイルドシート デメリット」
「ベビーカー チャイルドシート 兼用 トラブル」
↓
タイトル
「ベビーカーとチャイルドシートが兼用できる商品のデメリットやトラブルのご紹介」
5−2:思わず興味を惹かれるタイトルにする
タイトルはキーワードを含ませるだけでなく、検索結果に表示された際に、思わずクリックしたくなる(続きを読みたくなる)ような、魅力的なタイトルとしてください。
検索結果だけではなく、SNS(Twitter、Facebookなど)でシェアされた時にもタイトルは表示されます。より多くの人の興味をひくような魅力的なタイトルを考えて下さい。
「ターゲットを明確に絞る」「数字を入れる」など、クリックされやすいテクニックはいくつかあります。「記事タイトル つけ方」などで検索すると、様々な情報が出てくるので、参考にされて下さい。
参考:「記事タイトル つけ方」での検索結果 https://goo.gl/lZTHxd
例:
タイトル
「ベビーカーとチャイルドシートが兼用できる商品のデメリットやトラブルのご紹介」
↓
魅力的なタイトル
「出産前のパパ必見!ベビーカーとチャイルドシート兼用商品の3つのデメリッとトラブル事例」
6:体裁を整えて公開
6−1:目を休ませる場所を作る
ここからはCMS(Wordpressなど)で実際に記事を登録する際のポイントです。
あまりに長い文章が続くと、人は読み続けることが苦痛になります。
適切な位置に写真、図表、イラストなど、「目を休ませる場所」を配置してください。
通常、各セクションの最初などが適しています。
例:
1:◯◯
←ここに写真
1−1:◯◯
1−2:◯◯
2:◯◯
←ここに写真
2−1:◯◯
使用する写真について、盗用や著作権、肖像権の侵害は厳禁です。
A:自分で撮影した写真→B:イラストレーターなどにイラストを依頼する→C:有料素材サイトで写真やイラストを購入する→D:著作権フリーの写真素材(著作権者のクレジット明記などが必要)の優先順位で素材の調達を行って下さい。
6−2:PC/スマホで読みやすさを確認
パソコン、スマホの各デバイスで記事の表示を確認します。
パソコンでは読みやすいが、スマホでは読みくい、といった場合は、どちらでも読みやすいように調整して下さい。
6−3:執筆者以外に確認してもらう
記事を書いた本人以外の人に、一度記事を読んでもらってください
記事執筆者には気づかない一般読者に近い指摘をもらえることがあります。
6−4:公開
記事を公開してください。
公開した記事は、FacebookやTwitterなどSNSを通じて、より多くの方に読んでいただける工夫をしてください。
7:注意
7−1:パクらない
文中にも再三書いていますが、内容、文章、写真、イラストなど、すでにネット上に存在するデータを盗用することは厳禁です。
天網恢恢疎にして漏らさず。倫理的なモラルの無さが会社やブランドなどのイメージ低下につながることはもちろん、Googleの検索結果からも除外されるリスクがあります。
7−2:引用する時は引用タグを使う
他の人の記事の中に、非常に有用な意見がかかれていて、どうしても引用したい場合は、「引用タグ(blockquote/q/cite)などを使って、引用していることを明示的に表して下さい。
参考:「引用タグ」での検索結果 https://goo.gl/2DSPL4
7−3:リンクを貼る時は普通に貼る
引用の際に、元の記事にリンクを貼る際や、参考として他のサイトにリンクを貼る際には、普通にリンクを貼って下さい。
普通じゃない貼り方とは、あえてタグに「nofollow」タグを設置するなどして、リンク評価をリンク先に渡さないような指定を行うことです。
意図的な操作を行うと、逆にGoogleからペナルティを受けるといった情報もありますが、それが無くても、記事を書く際に参考にさせていただいた記事元に敬意を払うことは大切なことだと思います。
参考:「リンク nofollow」での検索結果 https://goo.gl/YBkxs5
7-4:アイデアや作品などを紹介したい時は了承を得る
引用や参考としてのリンクだけではなく、作品や実績などの写真や動画を自分の記事の中で紹介したい時は、必ず制作者に許可を取りましょう。
なぜかWeb上のメディアや記事では、制作者に許可を取らなくても「まとめサイト」や「キュレーション」と言えば勝手に写真などを使っても良いという風潮があります。
もちろん制作者の中には「取り上げてもらえて嬉しい!」と思う人もいるでしょう。しかし、全員がそうでしょうか?またサイトによって紹介されて嬉しいかどうかは変わるかもしれません。それは制作者の主観的な判断なので、「うちのサイトはPV数も多くて権威もあるから、紹介してやれば喜ぶだろう!よって許可を得なくても写真使ってよいはずだ!」というのは、引用者の身勝手な判断かもしれません。
紙媒体やTVメディアでは必ず制作者に許可を取ってから紹介するはずです。
Webだからといって勝手に紹介してもOKという意識は持たず、必ず制作者に許可を取って了承をいただけたものだけ紹介して下さい。
まとめ
最終的な目的は集客かもしれませんが、それよりも将来のお客様(潜在的な見込み顧客)であるユーザーにとって価値のある情報提供を意識されることをオススメします。
「そこまで手間をかけたくない」「もっと手っ取り早く集客したい」という人にはコンテンツマーケティングは向いていないと思いますので、リスティング広告など他のマーケティングに力を入れることをオススメします。
また、他の記事から引用、リンク、紹介などをする場合には、記事の作成者に敬意を示し、「自分が一生懸命作った記事を勝手に使われたらどう思うか?」と考えながら適切な姿勢を心がけて下さい。